湘南つなぐ鍼治療院

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2022/05/20栄養管理

タンパク質だけではない!筋肉に必要な栄養素

筋肉というとタンパク質というイメージですが、筋肉に必要な栄養素はタンパク質だけではありません。

たんぱく質の合成にはビタミンやミネラルも必要です。加えて、運動のエネルギー源となる炭水化物やホルモンや細胞膜の材料になる脂質も欠かせません。特に体内で作り出すことができないビタミンなどの栄養素は意識的に食事から摂取する必要があるのです。

プロテインを摂っているのに、筋肉が付きづらいと感じている方はもしかするとこの辺りの栄養素が不足している可能性もあります。

今回は、筋肉に必要な代表的な栄養素をご紹介します。

 

1)ビタミンB群

 

ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンのことを「ビタミンB群」といいます。ビタミンB群は水溶性のため、体内に蓄積されずに尿や汗と共に体外に排出されてしまうため、食事で意識的にこまめにとる必要があります。ビタミンB群の中でも特に筋肉との関係が深いのがビタミンB1・B2・B6です。

また、ビタミンB群はチームで働く為それぞれを個別で摂るのではなく、総合的に摂取する(サプリメントの場合は「ビタミンB群」というものを選択する)と効果的に力を発揮します。

 

■ビタミンB1

ビタミンB1はビタミンの中で最初に発見されたもので、筋肉には欠かせない糖質の「ブドウ糖」をエネルギーに変換する際に必要な栄養素です。

不足するとエネルギー不足から疲労の原因となり、筋トレをしても筋肉に負荷がかけらずらくなったり、脳のエネルギーが不足して集中力が低下したりします。

ビタミンB1が多く含まれる食品は、肉類(特に豚肉)、魚類、豆類、穀類、種実類などで、穀類では米ぬかや胚芽や雑穀に多いため、精白米ではなく、雑穀米は玄米等にすると摂取しやすいです。

また、ビタミンB1はニンニクやタマネギなどに含まれているアリシンと結合すると吸収率が高くなりますが、加熱に弱いため効率よく摂取するには魚などは刺身などの生で摂るといいでしょう。

 

■ビタミンB2

ビタミンB2は黄色い色素を持ちます。栄養ドリンクで黄色いものが多いのは含有されるビタミンB2の色素の色だからです。

ビタミンB2は、糖質・たんぱく質・脂質の代謝やエネルギー産生に関与する酵素として働き、「発育のビタミン」とも言われていますので、筋肉だけではなく、皮膚・髪・爪などの細胞の再生にも関与しており、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために活躍しているビタミンです。エネルギー消費量が多い人ほどビタミンB2を必要とするので、筋トレや運動に励む方は必要不可欠な栄養素です。

また、体脂肪を燃焼させたい場合もビタミンB2を摂取することがおすすめです。ダイエットや減量中の人も意識してみましょう。

不足すると筋肉に必要なタンパク質や糖質が吸収しずらくなるだけではなく、口内炎などの炎症を起こしやすくなります。

ビタミンB2が多く含まれる食品は、豆類、魚介類(特にうなぎ)、肉類、藻類、乳類、卵類、野菜類、種実類などがあります。

■ビタミンB6

ビタミンB6は、補酵素(酵素の働きを助ける成分)として多くのタンパク質(アミノ酸の)代謝を助けており、タンパク質を意識して摂取している方は特に重要なビタミンになります。

免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、赤血球のヘモグロビンの合成、神経伝達物質の合成や、脂質の代謝にも関与しています。

ビタミンB6が不足すると、タンパク質の代謝がスムーズにいかなくなるだけではなく、それに伴い皮膚炎などの炎症や、貧血にもなります。

ビタミンB6が多く含まれる食品は、野菜類、穀類、魚介類、種実類などがあり、食事以外では腸内細菌によっても合成されていることが分かっています。

 

2)ビタミンD

 

ビタミンDは、体内のカルシウムの吸収を促して骨や筋肉の合成を促進する作用や、神経伝達や筋肉の収縮などを正常に行う働きがあります。

ビタミンDは脂溶性のビタミンなので、ビタミンB群やCのように汗や尿として対外に排出されてしまうことはなく、日光を浴びると体内で生成することができます。

よって、適度な日光のもとで通常の生活をしている場合は不足することは少ないと考えられます。

しかし最近の研究では、高齢者になるにつれて、ビタミンDの産生能力が低下することに加え、屋外での活動量減少により日光に当たる機会が減少することもあり、通常よりも多くのビタミンDを食事から摂取する必要があることが指摘されています。

そのため、日本人の食事摂取基準(2020年版)では、1日に摂取するビタミンDの目安量が5.5μgから8.5μg/日(男女共18歳以上)に改定前に比べて引き上げられました。

ビタミンDは、きのこ類、魚介類、卵類、乳類に多く含まれています。脂溶性ビタミンのため、脂質を含む動物性食品から摂取したほうが吸収されやすい特徴がありますが、きのこ類でも炒め物や揚げ物にして油とともに摂取することで吸収率を上げることができます。

 

3)抗酸化成分

 

筋トレをすると老化の原因にもなる「活性酸素」が体内で発生し、身体が酸化してしまいます。

そこで、活性酸素の発生を抑え酸化を防止する抗酸化物成分を摂ることで筋トレ後の回復を早めることができます。

抗酸化成分には多種多様なものがあり、ビタミンA・C・Eや、カテキンやイソフラボンで有名なポリフェノール類、コエンザイムQ10等が有名で、色の濃い野菜などに含まれています。

 

4)サプリメントは必要か?

 

サプリメントやドリンクなどを活用する場合は、水溶性ビタミンのビタミンB群やCに関しては、短時間で尿や汗となって排出されてしまうので、タイムリリース加工が施されているものを選ぶと効率が良いでしょう。また、合成のビタミン等の栄養素は肝臓で一部解毒されてしまい吸収率が悪くなるためなるべく天然のものを選ぶのがおすすめです。

とはいえ、バランス良く「食事」から摂取するのが一番おすすめです。どうしても忙しくて食事からはビタミン等の栄養素の摂取が難しいという方のみサプリメント(栄養補助食品)を選択するといいでしょう。

 

 

 

うまみかあちゃんのパーソナル栄養アドバイスでは、あなたに必要な栄養素を個別でアドバイスできます。

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