湘南つなぐ鍼治療院

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2022/06/10栄養管理

脳を最適化する方法

やる気や集中力、仕事の作業効率といった能力をできるだけ最大化したいと誰もが考えると思います。

今回は、脳科学的な観点で行動の精度や速度を上げるための「脳内物質」についてお伝えします。

 

1)仕事がはかどらないのは「気合い」が足りないのではない

 

仕事や運動、ダイエット等のモチベーションが上がらないのは、あなたの気合いや根性が不足しているからではなく、生まれつきの性格や遺伝でもありません。

大半は脳で分泌される物質(ここでは脳内物質といいます)によって調整されています。

つまり、この脳内物質の役割を理解することで、あなたのモチベーションや働き方が変わると言えます。

まずはここのスタートラインを理解して、自分を責めすぎずに「なぜやる気が出ないのか」といった原因を探ってみるのもいいですね。

環境要因や、食事によりこれからご紹介する脳内物質の何かのバランスが乱れているからかもしれません。

 

2)脳内物質はバランスが命

 

人間の感情は脳内物質でつくられており、50種類以上存在していると言われています。

その中でも脳の重要な役割を担う代表的な脳内物質を7種類ピックアップしてご紹介します。

大切なのは、どれか1つが多すぎても少なすぎてもNGです。

現代人は仕事のストレスや不規則な生活や偏った食事などにより脳内物質のバランスが乱れ、ひどくなるとうつ病や睡眠障害、摂食障害等の精神疾患を引き起こしてしまいます。

自律神経のブログでもお伝えした「バランス」がここでも重要となります。

 

 

 

①ドーパミン

ドーパミンは「やる気」や「モチベーションの向上」にかかわる脳内物質です。

ドーパミンを分泌させるには、以下のような点を意識するといいでしょう。

■ 小さな目標と成功体験による「報酬」を与える
■ 目標を達成したら「新しい少し高い目標」を設定
■ ゲーム感覚で「楽しむ」
■「褒められる」「自分を褒める」が最高の報酬

また、ドーパミンは「タケノコ」「かつお節」「肉類」「牛乳」「アーモンド」などに多く含まれる「チロシン」というアミノ酸から合成されます。

②ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは「作業効率」「集中力」「記憶力の向上」にかかわる脳内物質です。

ノルアドレナリンの特徴は以下のような点です。

■「適度な緊張感」で分泌される
■「締切を設ける」ことでさらに効率アップ
■ 注意点は「短期間しか続かない」「一発逆転型」
■ ドーパミンとうまく使い分けるとよい
■ 長期間分泌できない=枯渇すると鬱病になるので注意

また、ノルアドレナリンは「魚類」「肉類」「大豆製品」「卵」「乳製品」「ナッツ類」などに多く含まれる「フェニルアラニン」というアミノ酸から合成されます。

基本的には普通の食事から摂取できますが、過度な食事制限などにより不足することもあるので注意しましょう。

③アドレナリン

アドレナリンはピンチで力を発揮できるような「逆境に勝つ力」にかかわる脳内物質です。

アドレナリンの特徴は以下のような点です。

■ 大声を出すことで分泌される(ハンマー投げで大声を出すのはアドレナリンを分泌させるためです。火事場の馬鹿力の原動力もこれに該当します)
■ 身体能力や筋力・集中力を「一時的に」アップさせる
■ アドレナリンの分泌過剰は免疫力低下・肥満の原因にもつながる
■ オンとオフをうまく使い分けるとよい

また、空腹が続いて「低血糖」が進むとアドレナリンが分泌され、イライラしたり怒りっぽくなります。
逆に言えば、甘い物を食べることでイライラを防ぎ集中力アップにつながります。

 

④セロトニン

セロトニンは別名「幸せホルモン」「癒し物質」とも言われ「共感力」にもかかわる脳内物質です。

セロトニンの特徴は以下のような点です。

■ 朝に太陽の光を浴びることで合成がスタートする
■ 30分以内のリズミカルな運動(歩く・走る・スクワット・よく噛む等)により活性化する
■ 感動の涙により共感力を鍛えることでセロトニンを活性化できる
■ 不足すると鬱病や摂食障害・睡眠障害につながる

また、セロトニンは「肉類」「大豆製品」「米」「乳製品」などに多く含まれる「トリプトファン」というアミノ酸から合成され、合成には、肉類・魚類・種実類・バナナ等に含まれるビタミンB6も必要です。

上記の特徴から、 朝起きて光を浴び「よく噛んで」朝食を食べれることでセロトニンを活性化した1日のスタートがきれます。

⑤メラトニン

メラトニンは「睡眠物質」と言われ、睡眠の質や疲労回復にかかわる脳内物質です。

メラトニンの特徴は以下のような点です。

■ 眠りを誘うホルモン
■ 光を遮断することで分泌する
■ 日中のセロトニンの活性化がカギ
■ 朝に太陽の光を浴びる
■ 睡眠時間よりも「ぐっすり眠る」ことが大事

また、メラトニンは「肉類」「大豆製品」「米」「乳製品」などに多く含まれる「トリプトファン」というアミノ酸から合成される「セロトニン」から生成されます。

 

⑥アセチルコリン

アセチルコリンは「やる気」や「ひらめき」にかかわる脳内物質です。

アセチルコリンの特徴は以下のような点です。

■ 「とりあえず始める」ことでやる気がアップする
■ 30分の昼寝によりアセチルコリンが活性化し午後の作業効率につながる(脳の効率34%アップ)
■ 午後に活性化する(午前中は論理作業、午後は創造的作業に向いている)
■ タバコはアセチルコリンが生成しずらくなる
■ アセチルコリンの機能低下によりアルツハイマー病にもつながる

また、アセチルコリンは「卵黄」「大豆」「大豆製品」「玄米」「レバー」「ナッツ」などに多く含まれる「レシチン」という成分から合成されます。

 

⑦エンドルフィン

エンドルフィンはやる気やモチベーションの向上にかかわる脳内物質です。

エンドルフィンを分泌させるには、以下のような点を意識するといいでしょう。

■ モルヒネの6.5倍もの強力な鎮痛作用を持つ
■ 癒しやリラックス時にも分泌される
■ 圧倒的な集中状態(フロー状態)の際もエンドルフィンが分泌されていると言われている
■ 「感謝」をすることで分泌される

スポーツ選手が怪我でもプレイを続けられたり、ランナーズハイ(極限状態により苦しさが軽減する状態)はエンドルフィンが関係しています。

また、エンドルフィンは激辛料理や油っこいもの、チョコレート等によりエンドルフィンが分泌されるという研究結果があります。

逆に言えば、これらの食事を欲する時は脳が疲れていると言えるので「適度に」食べて自分を癒しましょう。

 

 

うまみかあちゃんのパーソナル栄養アドバイスでは、脳科学的な観点も踏まえた食事アドバイスをしています。

気になる方はお気軽にお問合せくださいね!